Gibier Regulations

ジビエと法律・資格

狩猟から食卓まで ── ジビエを支える法律とルール

0 万人 狩猟免許保持者数
0 施設 国産ジビエ認証施設
0 狩猟対象鳥獣
0 トン超 年間ジビエ利用量

Overview of Gibier Laws

ジビエを取り巻く法制度の全体像

ジビエが「山の恵み」から「食卓の一品」になるまでには、いくつもの法律とルールが関わっています。狩猟、解体処理、流通、販売 ── それぞれの段階で異なる法律が適用され、安全と秩序が守られています。

消費者としてジビエを楽しむうえで、これらの法制度を知っておくことは、安心・安全なジビエを選ぶための大きな助けになります。また、ジビエ産業に関心のある方にとっては、ビジネスを始めるための必須知識でもあります。

このページでは、ジビエに関わる主要な法律と制度を、狩猟 → 処理 → 流通 → 販売 の流れに沿って、分かりやすく解説します。

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狩猟段階

鳥獣保護管理法に基づく狩猟免許・猟期・猟区のルール。どの動物を、いつ、どこで、どうやって捕獲してよいかが厳格に定められています。

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処理・流通・販売段階

食品衛生法に基づく処理施設の許可、HACCP対応、国産ジビエ認証制度。消費者に安全なジビエを届けるための品質管理体制です。

Wildlife Protection and Management Act

鳥獣保護管理法(鳥獣保護法)

ジビエの出発点は「狩猟」です。日本では「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」(通称:鳥獣保護管理法)によって、野生鳥獣の捕獲に関するルールが定められています。

狩猟免許の種類

狩猟を行うには、都道府県知事が実施する試験に合格し、狩猟免許を取得する必要があります。免許は以下の4種類に分かれています。

免許の種類 使用する猟具 主な対象 備考
第一種銃猟免許 散弾銃、ライフル銃 鹿、猪、熊、鴨など大型〜中型 別途、銃砲所持許可(公安委員会)が必要
第二種銃猟免許 空気銃(エアライフル) 鴨、キジ、小型鳥獣 銃砲所持許可が必要。大型獣には不向き
わな猟免許 くくりわな、箱わな等 鹿、猪、アナグマなど 近年取得者が増加。有害鳥獣駆除で活用
網猟免許 むそう網、はり網等 鴨、小型鳥類 取得者は少ない。伝統的な猟法

猟期と猟区

猟期(狩猟ができる期間)

基本的な猟期は11月15日〜翌年2月15日です。ただし、北海道では鹿猟が10月1日〜翌年1月31日(エゾ鹿は地域によりさらに延長)と独自の期間が設定されています。猟期外の捕獲は原則として違法ですが、有害鳥獣駆除として許可が下りるケースがあります。

猟区と禁猟区

都道府県ごとに狩猟が可能な区域(猟区)と禁止区域が定められています。市街地、公園、社寺境内、主要道路付近などは銃猟禁止区域です。狩猟者は毎年「狩猟者登録」を行い、登録証を携帯して猟を行う義務があります。

狩猟対象鳥獣

法律で狩猟が認められている鳥獣は48種(鳥類28種+獣類20種)です。これ以外の野生鳥獣を捕獲することは原則として違法です。

獣類 20種(主なもの)

ニホンジカ、イノシシ、ニホンカモシカ以外のカモシカ類、ツキノワグマ、ヒグマ、ノウサギ、タヌキ、キツネ、アナグマ、テン、イタチ(オスのみ)、ヌートリア、アライグマなど

鳥類 28種(主なもの)

マガモ、カルガモ、コガモ、ヨシガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、キジ、ヤマドリ(オスのみ)、コジュケイ、ウズラ、キジバト、ヒヨドリ、スズメ、ムクドリ、カワウ、ハシブトガラス、ハシボソガラスなど

有害鳥獣駆除と管理捕獲

猟期以外でも、農林業被害を防止するために市町村長や都道府県知事の許可を受けて捕獲する「有害鳥獣駆除」があります。また、生態系への影響が大きい種については「指定管理鳥獣捕獲等事業」として、国や都道府県が主導して計画的に個体数管理を行っています。

ニホンジカとイノシシは「指定管理鳥獣」に指定されており、農林業被害の深刻さから捕獲が積極的に推進されています。これらの捕獲個体を食肉として有効活用することが、ジビエ振興の大きな柱となっています。

Food Sanitation Act & Gibier

食品衛生法とジビエ

捕獲された野生鳥獣を「食品」として流通させるためには、食品衛生法に基づく厳格なルールに従う必要があります。

食肉処理業の許可

ジビエを食肉として販売するには、都道府県知事から「食肉処理業」の営業許可を受けた施設で解体・処理を行う必要があります。自家消費を除き、許可を受けていない施設で処理した肉を販売・譲渡することは違法です。

処理施設は、厚生労働省の「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」に基づいた衛生管理体制を整備しなければなりません。具体的には、食肉の汚染防止措置、冷蔵・冷凍設備、記録の保持などが求められます。

HACCP対応の義務化

2021年6月から、すべての食品等事業者にHACCP(ハサップ)に沿った衛生管理が義務化されました。ジビエの処理施設も例外ではありません。

HACCPとは「Hazard Analysis and Critical Control Point」の略で、食品の製造・加工工程のあらゆる段階で発生しうる危害(微生物汚染、異物混入など)を分析し、特に重要な管理点(CCP)を設定して継続的に監視・記録する衛生管理手法です。

ジビエ処理施設におけるHACCPの主なポイント:受入時の個体検査(異常がないか)、内臓摘出時の消化管内容物による汚染防止、適切な温度管理(速やかに冷却)、金属探知による異物検査、全工程の記録と保管。

加熱基準と表示義務

厚生労働省のガイドラインでは、ジビエ肉の中心温度75℃で1分以上の加熱が推奨されています。飲食店でジビエを提供する場合は、この基準に従った調理が求められます。

また、ジビエ肉を販売する際には、食品表示法に基づき、名称(種類を明記)、消費期限または賞味期限、保存方法、加工者情報などの表示が義務付けられています。「鹿肉」「猪肉」など、肉の種類を明確に表示しなければなりません。

National Gibier Certification

国産ジビエ認証制度

農林水産省が2018年に創設した「国産ジビエ認証制度」は、安全で高品質なジビエを消費者に届けるための品質保証の仕組みです。

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認証の目的

ジビエの安全性に対する消費者の不安を解消し、流通の拡大を図ること。認証マークにより、消費者が安心して購入できる仕組みを整備しています。

認証基準

カットチャートに基づいた統一的な部位名称の使用、HACCPに基づく衛生管理、捕獲から処理までのトレーサビリティ確保、金属探知器による異物検査などが求められます。

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認証マーク

認証を受けた施設で処理されたジビエには「国産ジビエ認証」マークが付与されます。このマークは、厳しい衛生基準をクリアした証です。

認証施設に求められる条件

HACCPに基づく衛生管理計画の策定と運用
カットチャート(部位名称の統一)に基づいた精肉処理
トレーサビリティ:捕獲日・捕獲場所・個体情報の記録と追跡可能性
金属探知器による散弾・異物の検査
温度管理:捕獲後速やかに冷却し、コールドチェーンを維持
定期的な第三者監査の受入と改善対応

上田精肉店のHACCP対応

当店のエゾ鹿肉は、北海道新得町のHACCP対応認定処理施設で解体・精肉処理を行っています。捕獲から処理施設への搬入までの時間を最小限に抑え、衛生的な環境で迅速に処理。金属探知器による異物検査、全工程の温度管理と記録の保持など、国産ジビエ認証制度の基準に準じた品質管理体制を整えています。

Challenges & Future

ジビエ流通の課題と未来

ジビエ産業は成長途上にあり、法制度の整備とともにいくつかの課題に直面しています。同時に、政府や関係団体による振興策も進んでおり、ジビエの未来は明るいものです。

現在の課題

安定供給の難しさ

ジビエは自然の恵みであり、天候や個体数、猟期の制約に左右されます。畜産のように計画的な生産ができないため、安定した供給量を確保することが難しい面があります。

処理施設の不足

全国的に見ると、ジビエの処理施設はまだ十分ではありません。捕獲場所から処理施設までの距離が遠いと、鮮度の低下につながります。施設の増設と適正配置が求められています。

消費者の不安

「ジビエは危険」「臭い」というイメージを持つ消費者はまだ少なくありません。正しい情報の発信と、品質の見える化(認証制度の普及)が重要です。

政府の振興策と今後の展望

ジビエ利用拡大に向けた取り組み

農林水産省は「鳥獣利活用推進方針」を策定し、捕獲した鳥獣の食肉としての利用率向上を目指しています。処理加工施設の整備支援、ジビエの需要拡大キャンペーン(「ジビエトー」など)、学校給食へのジビエ導入推進など、さまざまな施策が進められています。

ICT・IoTの活用

わなのセンサー化による捕獲通知、処理施設での温度データの自動記録など、テクノロジーを活用した効率化と品質管理の高度化が進んでいます。

SDGsとの関連

有害鳥獣として捕獲された動物の命を食として活かすジビエは、SDGs(持続可能な開発目標)の理念にも合致します。フードロス削減、地域経済の活性化、生態系の保全 ── ジビエは持続可能な食の形として注目を集めています。

How to Choose Safe Gibier

安心して買えるジビエの選び方

消費者として、安全で高品質なジビエを見分けるためのポイントをまとめました。以下のチェックリストを参考に、信頼できるジビエを選んでください。

認証マーク付きを選ぶ
「国産ジビエ認証」マークが付いた商品は、農林水産省の認証基準をクリアした施設で処理されています。このマークは安全性と品質の証です。認証マークがない場合でも、HACCP対応の処理施設であることが確認できれば安心です。
トレーサビリティが確保されている
産地(捕獲場所)、捕獲日、処理施設が明確に表示されている商品を選びましょう。「どこで、いつ捕れたか」がわかることは、品質管理が行き届いている証拠です。
処理施設の情報が公開されている
信頼できるジビエ販売者は、処理施設の情報(施設名、所在地、許可番号など)を公開しています。処理の過程が透明であることは、品質への自信の表れです。
適切な温度管理で配送されている
ジビエ肉は冷凍または冷蔵での配送が必須です。真空パック+冷凍便で届く商品を選びましょう。コールドチェーン(低温物流)が途切れないことが鮮度と安全性の鍵です。
販売者の専門性と実績
ジビエ専門店や、長年の実績がある精肉店は、品質管理のノウハウが蓄積されています。口コミやレビューも参考にしつつ、信頼できる販売者から購入しましょう。

上田精肉店のエゾ鹿肉は全チェック項目をクリア

当店のエゾ鹿肉は、北海道新得町の認定処理施設で解体処理。トレーサビリティ完備(捕獲日・産地の記録)、HACCP対応の衛生管理、金属探知器による検査、真空パック冷凍便での配送 ── すべての安全基準をクリアしたエゾ鹿肉をお届けしています。ジビエが初めての方でも、安心してお買い求めいただけます。

FAQ

ジビエの法律に関するよくあるご質問

いいえ、自分で捕獲した野生鳥獣を食肉として販売するには、食品衛生法に基づく「食肉処理業」の許可を受けた施設で解体・処理を行う必要があります。自宅の台所や野外で処理した肉を販売・譲渡することは違法です。ただし、自家消費(自分で食べる分)は規制の対象外ですが、安全のため適切な処理と十分な加熱をお勧めします。

ジビエ肉の通信販売を行うには、「食肉販売業」の営業許可が必要です(食品衛生法に基づく)。また、食品表示法に基づく適切な表示(名称、消費期限、保存方法、加工者情報など)が義務付けられます。冷凍・冷蔵の配送体制を整えることも必須条件です。

通常の飲食店営業許可があれば、ジビエ料理を提供すること自体に追加の届出は不要です。ただし、使用するジビエ肉は必ず許可を受けた食肉処理施設で処理されたものでなければなりません。また、厚生労働省のガイドラインに従い、中心温度75℃で1分以上の加熱を行うことが求められます。生食(刺身等)での提供は認められていません。

認証マークがないからといって即座に危険というわけではありません。認証制度は2018年に始まった比較的新しい制度であり、認証を取得していなくても、食品衛生法に基づく許可を受けた施設で適切に処理された肉であれば安全です。ただし、認証マークは第三者機関による厳しい審査をクリアした証であるため、消費者にとってはより高い安心の指標となります。

はい、基本的に同じ法律が適用されます。鳥獣保護管理法による狩猟規制、食品衛生法による処理・販売規制は、すべての野生鳥獣肉に共通です。ただし、種によって狩猟制限が異なります。例えば、ツキノワグマは地域によって捕獲が制限されており、カモシカ(ニホンカモシカ)は特別天然記念物のため狩猟禁止です。購入する際は、合法的に捕獲・処理された肉であることを確認しましょう。

法律を守り、安全に届けるエゾ鹿肉

上田精肉店では、狩猟から処理・販売まで、すべての法令を遵守したエゾ鹿肉をお届けしています。
HACCP対応の認定処理施設で丁寧に処理された、安心・安全なジビエをぜひお試しください。

エゾ鹿肉の商品一覧を見る

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