Types of Gibier
ジビエの種類一覧
日本で食べられる野生鳥獣肉を徹底解説
「ジビエ」と聞いて、鹿肉やイノシシ肉を思い浮かべる方は多いでしょう。しかし、日本で食べられるジビエの種類は実に多彩です。
鳥獣保護管理法で定められた狩猟鳥獣は48種にのぼり、そのうち食用として流通しているものだけでも10種類以上。
このページでは、日本で味わえるジビエを大型獣・鳥類・小型獣の3カテゴリに分け、それぞれの特徴・味わい・栄養価を詳しく解説します。
大型ジビエ ─ 鹿・猪・熊
日本のジビエ流通量の約90%を占めるのが、鹿肉と猪肉です。熊肉は希少ですが、根強いファンを持つ究極のジビエ。
それぞれに全く異なる魅力がありますが、栄養価・入手しやすさ・調理のしやすさのバランスで選ぶなら、鹿肉が最もおすすめです。
VENISON
鹿肉(シカ肉)
ジビエの代表格。高タンパク・低脂質・低カロリー・鉄分豊富という理想的な栄養バランスが最大の魅力です。 特に北海道産のエゾ鹿肉は、本州のニホンジカより体が大きく、肉質がきめ細かいのが特徴。 クセが少なく、ステーキ・ロースト・煮込みなど幅広い調理法に対応します。
- カロリー:110kcal/100g(牛肉の約1/2)
- 脂質:1.5g/100g(鶏むね肉以下)
- 鉄分:3.4mg/100g(レバー並み)
- タンパク質:22.3g/100g
WILD BOAR
猪肉(イノシシ肉)
日本の伝統ジビエ。冬の「ぼたん鍋」として古くから親しまれ、脂の甘さとコクが持ち味です。 豚肉の原種にあたるため味の方向性は似ていますが、野性味のある深い旨味が特徴。 ただし脂質・カロリーは鹿肉より大幅に高く、ヘルシー志向の方は注意が必要です。
- カロリー:268kcal/100g
- 脂質:19.8g/100g
- タンパク質:18.8g/100g
- ビタミンB1:0.24mg/100g
BEAR
熊肉(クマ肉)
究極の希少ジビエ。ツキノワグマ・ヒグマともに流通量が極めて少なく、「幻の肉」と呼ばれます。 独特の野性味と濃厚な脂が特徴で、鍋や大和煮が代表的な食べ方。 秋のドングリを食べた熊は脂がのり、格別の味わいになるといわれています。
- カロリー:250〜320kcal/100g(季節差大)
- 脂質:20〜30g/100g
- タンパク質:18〜20g/100g
- 流通量:年間わずか数十トン
鳥ジビエ ─ 鴨・キジ・ウズラ
フランス料理の世界では、鳥のジビエは「ジビエ・ア・プリュム(羽のジビエ)」と呼ばれ、最高級食材として珍重されてきました。
日本でも鴨肉を中心に、キジやウズラが流通しています。繊細な風味とレストランで映える美しさが鳥ジビエの魅力です。
WILD DUCK
鴨肉(カモ肉)
鳥ジビエの代表格。真鴨(マガモ)の肉は合鴨とは別格の深い旨味を持ちます。 「鴨南蛮」「鴨鍋」として日本でも古くから愛されてきた味。 脂の融点が低く口溶けが良いのが特徴ですが、カロリーはやや高めです。 冬の渡りの時期(11〜2月)が旬で、この時期の真鴨は脂がのって格別です。
- カロリー:128kcal/100g(皮なし)
- タンパク質:23.6g/100g
- 旬:11月〜2月(狩猟期間)
PHEASANT
キジ肉
日本の国鳥であるキジは、上品で淡泊な味わいが魅力。 フランスでは「フザン」と呼ばれ、ジビエの定番食材です。 鶏肉に近いですがより締まった肉質で、野性的な香りがあります。 ローストやコンフィ、パイ包みなどフレンチの技法と相性抜群。 流通量は少なく、専門店や高級レストラン向けがほとんどです。
- カロリー:108kcal/100g
- タンパク質:23.0g/100g
- 流通:専門店・高級レストラン中心
QUAIL
ウズラ肉
小さな体に凝縮された旨味。ヨーロッパでは「カイユ」と呼ばれ、一人前のメイン料理として最適なサイズです。 日本ではウズラの卵は馴染み深いですが、肉は流通が限られます。 柔らかく繊細な味わいで、グリルやロースト、炭火焼きが定番。 鶏肉よりも味が濃く、鉄分やビタミンB群が豊富です。
- カロリー:209kcal/100g
- タンパク質:20.6g/100g
- 調理:丸焼き・グリルが人気
※ その他、ヤマドリ・コジュケイ・ハト(山鳩)・ヤマシギなども狩猟対象ですが、流通量はごく僅かです。
小型ジビエ ─ ウサギ・アナグマ
ヨーロッパでは古くから親しまれてきた小型獣のジビエ。日本でも一部地域で伝統的に食されています。
いずれも流通量は極めて少なく、食べる機会自体が貴重なジビエです。
RABBIT
ウサギ肉
フランス料理では「ラパン」として定番の食材。鶏肉に似た白い肉質で、淡泊ながらしっかりとした旨味があります。 日本では野ウサギ(ノウサギ)が狩猟対象ですが、食肉として流通することは稀。 高タンパク・低脂肪で栄養価に優れ、フランスでは日常的に食べられています。 煮込み料理(シヴェ)やパテ、テリーヌなどが伝統的な調理法です。
- カロリー:110〜140kcal/100g
- タンパク質:20〜22g/100g
- 味わい:鶏肉に近く食べやすい
BADGER
アナグマ肉
「知る人ぞ知る」美味ジビエ。実は日本各地で古くから「むじな」として食べられてきた歴史があります。 上質な脂がたっぷりのり、甘みのある味わいが特徴で、猪肉よりさらに脂がリッチ。 猟師の間では「猪より旨い」と評する人も多く、鍋や焼肉、すき焼き風にして食します。 流通量は極めて限られ、猟師からの直接入手がほとんどです。
- カロリー:推定200〜300kcal/100g
- 特徴:脂が豊富で甘みが強い
- 入手:猟師からの直接購入が主
ジビエ栄養成分比較表
主要なジビエ肉と一般的な食肉の栄養成分を100gあたりで比較しました。
鹿肉の圧倒的な低カロリー・低脂質・高タンパクが一目でわかります。
| 肉の種類 | カロリー kcal |
タンパク質 g |
脂質 g |
鉄分 mg |
特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| 鹿肉(エゾ鹿もも) | 110 | 22.3 | 1.5 | 3.4 | 最も低カロリー・高栄養 |
| 猪肉 | 268 | 18.8 | 19.8 | 2.5 | 脂が魅力・冬が旬 |
| 鴨肉(皮なし) | 128 | 23.6 | 3.0 | 1.9 | 高タンパク・冬の味覚 |
| 熊肉 | 250〜320 | 18〜20 | 20〜30 | 3.0 | 希少・季節差大 |
| 鶏むね肉(参考) | 108 | 22.3 | 1.5 | 0.3 | 鉄分が少ない |
| 牛もも肉(参考) | 182 | 21.2 | 9.6 | 2.7 | 脂質は部位差大 |
※ 数値は日本食品標準成分表(八訂)および各種文献に基づく概算値です。個体差・部位・季節により変動します。
※ 熊肉は公的成分表のデータが限られるため、文献値の範囲で表示しています。
なぜエゾ鹿肉がおすすめなのか
多彩なジビエの中から一つ選ぶなら、私たちはエゾ鹿肉をおすすめします。
その理由は、以下の5つの観点すべてにおいて、鹿肉が最もバランスに優れているからです。
圧倒的な栄養バランス
高タンパク・低脂質・低カロリーの三拍子に加え、鉄分・亜鉛・ビタミンB群が豊富。 猪肉や熊肉はカロリーが高く、鶏肉は鉄分が不足。鹿肉だけが全てを満たします。
安定した流通と品質
北海道のエゾ鹿は年間約14万頭が捕獲され、ジビエの中で最も安定した供給量を誇ります。 HACCP対応の食肉処理施設で衛生管理も万全です。
クセが少なく料理しやすい
適切に処理されたエゾ鹿肉は、臭みがほとんどありません。 ステーキ・ロースト・煮込み・カレー・ハンバーグなど、どんな調理法にも合います。
環境貢献になる
エゾ鹿の増加による農林業被害は年間約50億円。鹿肉を食べることは、 生態系の保全と有害鳥獣対策への貢献につながります。
手が届く価格帯
熊肉やキジ肉は非常に高価ですが、エゾ鹿肉は比較的手頃。 日常の食卓に取り入れやすい、最も身近なジビエです。
ジビエの種類に関するよくある質問
鳥獣保護管理法で狩猟が認められている鳥獣は48種(獣類20種・鳥類28種)です。 このうち食用として実際に流通しているのは、鹿肉・猪肉・鴨肉を中心に10種類程度。 熊肉・キジ・ウズラ・ウサギなども食べられますが、流通量は非常に限られています。 最も入手しやすいのはエゾ鹿肉で、通販でも手軽にお取り寄せできます。
初めての方にはエゾ鹿肉がもっともおすすめです。理由は3つあります。 (1) 適切に処理された鹿肉はクセや臭みがほとんどなく、食べやすい。 (2) 牛肉と同じ感覚で調理でき、特別な技術が不要。 (3) 低カロリー・高タンパクで体にも優しい。 まずはステーキやハンバーグから試してみてください。
「栄養価が高い」の定義によりますが、タンパク質・鉄分・亜鉛の含有量に対してカロリーと脂質が低い という栄養効率で見ると、鹿肉がジビエの中で最も優れています。 100gあたり110kcalで22.3gのタンパク質を摂取でき、脂質はわずか1.5g。 鉄分は3.4mgとレバーに匹敵する量です。 猪肉や熊肉は脂質が多いため、総カロリーも高くなります。
野生鳥獣の肉は必ず中心温度75℃で1分以上の加熱が必要です。 これはE型肝炎ウイルスや寄生虫(住肉胞子虫など)のリスクを防ぐためです。 レアやミディアムレアでの提供は推奨されません。 また、信頼できる食肉処理施設で適切に処理された製品を選ぶことが重要です。 上田精肉店のエゾ鹿肉は、HACCP対応施設で厳格な衛生管理のもと処理されています。
ジビエ利用量の統計では、鹿肉が約60%、猪肉が約30%を占めており、鹿肉の方が流通量では圧倒的です。 ただし、地域によって好みは異なります。西日本では猪肉のぼたん鍋文化が根強く、 北海道や東日本ではエゾ鹿肉・ニホンジカ肉が人気です。 健康志向の高まりとともに、低カロリー・高タンパクな鹿肉の人気はさらに上昇しています。
— ジビエガイド —
ジビエとは?基礎知識と魅力 ジビエの種類一覧このページ 猪肉とはぼたん鍋と栄養 鴨肉(ジビエ)とは野鴨の美味 熊肉とは究極のジビエ 鳥ジビエの世界キジ・ウズラ・ハト 小型ジビエの世界ウサギ・アナグマ ジビエの調理法美味しく安全に ジビエと法律狩猟・流通のルールジビエの王道、エゾ鹿肉を味わう
多彩なジビエの中でも、栄養価・味わい・入手しやすさのすべてにおいてトップクラスのエゾ鹿肉。
上田精肉店では、北海道の大自然で育ったエゾ鹿を、HACCP対応施設で丁寧に処理。
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